ぶんぐっデイ

文具が好きです。気持ちを残せるから。

その買った本、最初から最後まで読んで役に立ってる?

「本を読んだほうがいいと思いますか?」と聞かれると、「読んだほうがいい」と答える人が多いかと思います。僕は仕事や生活における悩みや課題があったときには本に力を借りています。

本当のところを白状すると、僕も転職前は忙しさを理由に「読めたらいいけど、時間がないから」とか言い訳をしていました。

 

でも読書のパワーのすごさに気づいてからは、読書をすることが苦ではなくなりました。

読書のすごいところ。それはずばり、その道の専門家や実績がある人の成功例を詳しく知ることができるところです。しかも自分が答えを求めているときに。自由に。

 

今はYoutubeなどの動画素材も多く、知識を得ることは読書以外からの手段も増えています。ですが、読書の便利さを知れば、もっと読書がしたくなってくるはずです。

今日は、僕の本の読み方を一例として紹介します。本を読むのが苦手な方や、もっと早く、たくさん読みたいと思っている、積読している方々にも参考になれば嬉しいです!

 

早速本題ですが、本を読むときは最初から巻末まですべて読んでいるという方が多いのではないかと思います。

そういう僕も、以前は「読書をするということは、本の表紙をめくったところから最後のページまで読み切るもんだ、当たり前だ」と思っていました。

そんな思考が、本を読むことを邪魔していることにあるとき気づきました。

 

本を読み慣れていないときに、書店でパラパラとページをめくり「おぉ!この本めっちゃいいこと書いてある!」と購入。家に帰って最初から読み始めると、だんだんと「なんだかダラダラ書いているな」と感じ、いつの間にか開かなくなり、本棚に収納される。

そうやって、本棚に居座る読んでいない本が心残りになります。次に書店に行ったときにおもしろそうな本があっても「いや、まだ読み終わっていない本があるんだから、買ってもな・・・どうせ自分には本は読めないんだ」と自己嫌悪に陥る。そして書店から足が遠のき、本を読まないことが習慣になる。

僕はこんな状態になってしまっていました。

 

コロナ禍で自宅から出る機会が激減。

自宅に閉じこもって自室の整理をしていたときのことです。途中で読むのをやめてしまった本を本棚から手に取りました。

「1600円損してるな」と思ったと同時に、「この本を買ったのって、なんかいいこと書いてあったからだったような」と思い出しました。

 

パラパラと読む。

「あれ?自宅で読んだときは前半でつまづいたけど、後半は結構おもしろいな」と読み始める。

しばらくたち、「いい本だ」と気づきました。

 

振り返ってわかったことは、前半はすでにあたりまえに知っていることや、自分がそれほど困っていないことについて筆者の考えが書かれていました。筆者にとって失礼ですが、自分にとっては「刺激のない話」でした。

ただ、その道の専門家ですからもちろん学びたいことがたくさん書いてあります。後半に行くにつれ、それが増えてきます。読み進める手は止まらず、読み終わったあとには本で得た内容を、早く活かしたいとさえ思うようになっていました。

 

実は、こんな感じで本の前半にかかれていることは、すでにその知識が少しでもある人にとってつまらないと感じる、あたりまえのようなことが多いです。

なぜなら本の前半の章は導入部分であることが多いからです。それはあなたように詳しくない人が読んだときに、「いきなりおいてけぼりだ!」とならないように、筆者の優しさのページだと思ってください。

知っている内容を聞くからつまらないと感じたり、読むモチベーションが下がってくるんです。

 

ここで一つ本の素晴らしさを感じる例え話をします。

 

あなたが「この人はすごい」と興味を持っている人がいます。あるとき急にあなたの会社のイベントでこの方が話をしてくれることになったら、あなたはそれに参加して話を聞きたいと思うのではないでしょうか。

参加料は3000円。イベントは午後2時から3時間ぶっ通しで企画されています。参加してみると、司会から一言。「話者の方はとても忙しいので、休憩はありませんが貴重な機会をお楽しみください!」

 

最初の方、あなたは興奮もあり熱心に聞こうとするかと思います。しかし話者はとても優しいので前半1時間ほどは、詳しくない人のために導入のお話をしてくれました。ランチ後の時間ということもあり、興奮が落ち着いてくるとともに「知っている話が多いな」と感じていると、眠気が襲ってきました。

1時間たったところで話者の方はとても興味深い話を始めました。興奮を少し取り戻し、熱心に話を聞くあなた。ところが、だんだんと集中力が切れてきました。

後半になると、ちょっとトイレに行きたい気がしてきました。「今何時だろう」なんて時間のことが気になり、早く終わることを期待してしまっています。

終わったとき、「今日はいい話を聞けたけど疲れたな」とへとへと状態。「憧れの方からいい話を聞けた」という満足感だけ残り、明日からの日常を迎えます。

 

1年後、この話者の人が本を出版しました。内容はイベントのときと同じジャンルの話です。あなたは本を手に取ってみました。

目次を見ると、イベントのときより多岐にわたった内容がより詳細に書かれています。実際に話すときも原稿のようなものはあるかと思いますが、時間も限られているので言いたかったことをすべて言うことはできなかったからでしょう。価格は1500円とイベントの半額でした。

「イベントをもう聞いたからいいや」とその人は本を買いませんでした。

 

この例で、よく考えてみてほしいのは、本を読むということがどういうことなのか、です。

 

本を通して話者の方の考えを伺うとき、

話者の方へ気を遣うことなく「前半は知っているので、結構です」と読み飛ばしたりペースを上げることができます。

肝心の本題、自分がよく知りたいと思っている部分は「もう一回言っていただけますか?」や「そこ重要ですね。メモさせてください」が自分のペースで、本へのメモやアンダーラインも気軽にできます。

さらに「眠くなってきました。あとで続きお願いします」「ちょっとトイレいってきますね」も全く失礼になりません。

会場にいかなくても、「毎日30分ずつ、通勤中の電車の中で話していただけますか?」や「ソファで楽な体勢で聞きますね」なんかも全然問題ありません。

 

もちろんイベントの参加が悪いとは言いませんが、手軽な価格で素晴らしい体験を自分勝手にできるのが読書のすごいところです。

 

更にすごいことに、読書によって、すでに他界されている方のお話を聞くことだってできちゃうんです。外国語が得意でない方も、翻訳された本ならその人の話を聞くことができます。

亡くなってしまっている言葉の通じない海外の人の話を聞けるなんて、有名な猫型ロボットのアニメの世界のようですよね。

 

つまり、本は好きなところを好きなペースで読む。そして、書いてあることを自分で活かせれば、「本の元を取る」どころか、すごく見返りの大きい投資になるということです。

 

幸いなことに本には目次があります。目次を見れば、だいたいどんなことが書かれているのかわかります。早速気になる本の目次を見て、そこから読み始めてみましょう。

「途中から読んでいいの?」と思うかもしれませんが、いいんです!読まないのが一番もったいないんだから。極論をいうと、300ページ中5ページしかその本を読んでいないとしても、人生を買える気づきとなる一節があれば、その本は2000円どころの価値じゃないですよね?

 

2000円で買った本に書いてあることを感銘を受け、実践したら人生が好転した。これって「2000円くれたら、いい人生になる知識あげるよ」と魔神に言われているようなもんです。

 

もしかすると、いつのまにか読書したくなってきたんじゃないですか?

早速書店に行って気になる本の目次を見て、レジへGOです!

 

最後まで読んでくれてありがとうございました!