ぶんぐっデイ

文具が好きです。気持ちを残せるから。

思考の旅路:ノートに書き出して考え事の答えを探す

あなたは考え事をするとき、どうやってしていますか?

 

いきなり質問してしまいましたが、「改めて考えてみると、考え事はいつの間にかしている」という感じの方が多いのかな、と思います。

 

漫画やアニメで考え事をしているシーンは、特徴的に”考えている”を表現してくれていますが、実際はそうではないのかなと思います。

たとえば、机などで頬杖をつきながら、口をむーっと突き出し眉間にしわを寄せた難しい表情でしていたり、クッションに顔を埋めて足をバタバタさせていたり、あなたも「考え事をする人のポーズといえば?」と聞かれたら、きっと頭に思い描いたポーズを取れますよね。

 

今日は考え事をするときに役立つ「書く」について書いていきます!

 

冒頭の質問ですが、僕の場合しっかりと考え事をするときは、A4のノートを使っています。学生時代使用している人が多いサイズのノートは、B5サイズが一般的なサイズと思いますので、一回り大きいサイズです。

 

なぜA4ノートなのか。紙が大きいほうが手が止まらないからです。僕は普段この記事のタイトル画像に写っているような、バイブルサイズのシステム手帳を持ち歩いています。ここにいっぱい書き込みたい性質を持っているので、字は小さく書ける方です。

それでも、紙が大きいほどたくさん書き込めるので「紙の端っこに来てしまった。折り返さなきゃ。」とか「もっと書きたいのにな。」と思う機会が減ることが大きな理由です。

 

本題の「考え事」にも「書く」を使う理由ですが、書くことで思考を次に進めやすくなるからです。

 

この話を続ける前に一つ整理しておきます。今回の記事で扱っているのは「考え事」です。似ているようですが、「悩み事」とは違います。

悩み事は正解が無いものについて思いを巡らせることです。一方で考え事は、良い判断をするために頭を使うことです。

もちろん悩み事にも「書く」は有効ではあるのですが今回は分けて考えて行きます。

 

「考え事」に「書く」が有効なのは、人間の脳はとてもたくさんの物事を考えられるのですが、ときに堂々巡りをしてしまうからです。

まず「考えたいこと」のテーマをノートに見出しとして書きます。このときのノートは、先ほども言いましたが、できるだけ大きなサイズがオススメです。

僕の経験ですが、小さいメモ帳を使って考えることをすすめると、思考も萎縮しがちになることが多くなります。書くのを遠慮しちゃう、スペースをケチっちゃうみたいなイメージです。最低でも学生時代に使っていたB5サイズ以上がオススメです。

 

ノートで考え事をするうえで、最も重要なことは「誰にも見せないノート」にすることです。

誰にも頭の中を見られることが無いように、ノートも見られないものとして扱います。僕はノートは誰にも見られない場所に保管しています。「見られたら終わり」と思いながら書いています。

 

この理由ですが、誰かに見せることを想定して書くと、誰かを意識した答えになってしまうからです。あなたの考え事をよそ行きの格好に着付けているような状態になってしまいます。

 

それでも、本当に誰にも見せたくない!見られたら最悪◯んでしまう!という方がいれば、ノートに書いて考えがまとまったら、写真を取ってデータにして、ノートのそのページはシュレッダーしたりしてもいいと思います。

僕はやったことが無いですが、そこまでしてもやるほどにノートに書き出すことは有効だと考えています。

 

書き出しはテーマを書くところからですが、ここでもテーマは絶対カッコつけないようにしてください。考え事の始まりはもっと泥臭かったり、シンプルなテーマだったはずです。いきなり、映画のタイトルになるようなものをつけたところで、自分が解決したかった考え事では無いはずです。気をつけてください!

 

また、ノートに書いて考え事をするときのコツですが、一人静かな環境に身を置くことです。人によるかもしれませんが、僕の場合は周り(近く)に人がいると雑念が生じる傾向があります。人によって違うかもしれないので「全然気にならない」という人は、最低限「誰にもノートに書いた文字には目が届かない場所」でやるのが良いでしょう。

 

これだけ、シンプルな行動のはずなのですが、慣れていないと「ノートを前にすると書くことが思いつかない」という人をよく周りに見かけます。

周囲の人から「考え事をしている」という話を聞いたときに、この方法を勧めていますが、「書けなかったら『何から書けばいいんだろう』とか『書くの苦手なんだよな〜』でもいいから、頭に思い浮かんだことをまず書いてみて」と言うようにしています。

 

だいたい次に会った時には「書くのっていいね!頭の中すっきり整理できた」と言われます。

 

これは机の上の整理に似ていると思います。頭の中=机の上、ノート=棚と考えてみてください。

机の上にごちゃごちゃとものが散乱しているとき、机の上で作業をしようとしたら、まずスペースを空けなければいけません。棚がなければ机の上で物を寄せることしかできず、スペースがそもそもあかなかったり、空けられたとしてもふとした拍子に崩れてきたりしますよね。これが考え事で頭の中がいっぱいになっている状態と同じです。

 

机の上のものを棚に並べていくことで、机の上はすっきりして作業に取り掛かることができます。そして、棚に入れたものも取り出したいときに取り出せるという安心感があります。

 

不思議なことに、考え事は書き出すことで「何をすべきか」を明確にできることが多いので、本当に机の上のようにすっきりするのです。

先ほど言っていたようにカッコつけたノートを書いてしまうと、机の上はまったく片付いていない状態になり、ノートに書き出す意味がなくなってしまいます。

 

書くと決めたら、カッコつけずに自分の頭の中をどんどん書き出してみると良いと思います。僕はこれでいくつもの考え事を前に進めることができました。

 

あなたも普段からたくさん考え事をしているはずなので、書くことに慣れてきたらいくらでも書けるようになると信じています。

考え事は誰かに相談するのも良いかと思うのですが、書くことのほうが完全に効率が良いと思っています。というのも、考え事の答えは自分の中にしかありません。誰かに話していて見つかったときも、自分にとってしっくりする答えが出てきたときです。

 

相手がコーチングのスキルに長けていて、あなたの考え事とあなたの中の答えをうまく導き出してくれれば良いのですが、現実なかなかそういかないことが多いです。

相手が感情的になりやすい人だったり、アドバイスしたがりの人だったときは、あなたにとっては答えにならないことを提案されたりもするでしょう。

 

自分の考え事に対して、正解だと思う答えが自分の中で見つかったら、次は何をしていけば良いのか、できる限りひとつひとつのハードルを下げた行動にしてあげれば良いです。

簡単にクリアできることの積み重ねで、どんどん物事を進めることができます。多くの人にとって大会でフルマラソンをクリアするのは難しいことの一つだと思います。ですが、自分で勝手に小さなゴール(500m刻みとか)を設定して、ちょっとずつ日を分けて自分のペースで走れば、積み重ねで同じ距離を走り切ることができるはずです。

 

自分の考え事の答えは、誰かの尺度や基準に合わせたものじゃなくて良いはずです。到着する場所が同じで、自分がいいと思える期間内に達成できたら、正解に届いたという事実は同じです!

少しでもやってみようかなと思った方は、今日からさっそくノートに書き出してみてください。家にノートが無い、という方はまずノートを買いに行きましょう!

 

まとめ

・考え事はできるだけ大きなノートに書く。

・誰にも見せないノートにするつもりで書き出す(カッコつけない)。

・どうしても書けないときは「何から書けばいいか」を書く。

・自分の中にある答えを見つけるためにノートを書く。

・見つけた答えに向かうためには、小さい行動に分割して進める。